バイクメーカーのヴィンテージ自転車が人気

ヴィンテージのアイテムは、小さなものから大きなものまでさまざまあります。
ブローチなどの小さなヴィンテージは場所を取らないため、コレクションしやすいのが特徴です。
これに対して自転車などは値段も張りますし、ある程度の大きさがありますので、いくつもコレクションするというよりお気に入りの一台を見つけるという性格が強くなります。

ヴィンテージ自転車の中でも特に人気が高いのは、バイクメーカーの製品です。
プジョーやトライアンフ、ロイヤルエンフィールドなどといったバイクや車のメーカーは、以前は自転車も製造していた歴史があります。
日本ではそれほど流通していないとはいえ、ヨーロッパでは大人気のバイクメーカーのヴィンテージ自転車には、古き良き時代のエッセンスが凝縮されています。

ヴィンテージ自転車の市場価値

ヴィンテージ自転車の市場価値はメーカーやモデル、自転車の状態によっても大きく変わってきます。
よく探せば1930年代頃の自転車も見つかりますが、ヴィンテージ自転車の大部分は1950年から1970年代にかけて製造されたものです。
手軽に買えるヴィンテージ自転車は50,000円前後、手入れの行き届いた保存状態の良い品物となると、50万円以上の値がついているものもあります。

例えばサンビームのヴィンテージロードレーサーの中には、63万8,000円の価格がついているものもあります。
サンビーム(Sunbeam)は1888年に誕生したイギリスのメーカーで、創業当時は自転車を製造していましたが、後にバイクや自動車の製造も手掛けるようになります。
英国車として初めてグランプリレースで優勝したことでも知られており、ヴィンテージ自転車には高い値段が付いているのが常です。
同じサンビームのシティサイクルなどもレトロな雰囲気で味があり、コレクター垂涎の的となっています。

BSAのヴィンテージ自転車も高値で取引されているものが多いので、興味のある人は要チェックです。
BSAは正式名称が「バーミンガム・スモール・アームズ(Birmingham Small Arms Trade Association)」で、イギリスで1880年頃から自転車の製造を開始し、一時は世界最大のオートバイメーカーとして世界に名を馳せました。

自動車や軍用・スポーツ用の小銃なども製造し、「ブルースター」や「ロイヤルスター」などの数々の名バイクを世に残しています。
BSAが1960年代に製造した自転車「ゴールドクレスト」はロゴ入りペダルなど随所に見どころがあり、16万円以上で取引されています。
トライアンフも有名な自動車メーカーで、優雅で高級感あふれるシティサイクルがヴィンテージ市場でも人気です。