木製の航空機

世界にはとてもカッコいい飛行機が多々あります。飛行機の絵が描かれたヴィンテージポスターを飾っている方もいるでしょう。今回は世界のカッコ良い飛行機をいくつかご紹介します。

ミツビシ A6M ゼロ ― 三菱零式艦上戦闘機

飛行機のことを知らない人でも一度は耳にしたことがあるかもしれません。優れた操作性にスピード、そして長い航続距離をあわせ持ったゼロ戦は、1940年に運用が開始されるやいなや、世界で名をはせる空母艦載機となりました。

太平洋戦争初期の空中戦では、敵側の艦載機に力の差を見せつけるほどの威力。機銃2挺と20ミリ機関砲2挺を装備しているにもかかわらず、軽量で操作性の高い飛行機だったので、非常に手強い敵とされていました。

ですが、戦争が進むにつれてアメリカ軍が有能な戦闘機を投入したことで、ゼロ戦は次第に劣勢となります。
最終的には、戦闘機に爆弾を積み、アメリカ軍にめがけて突撃するという悲しい指令が下されました。日本人の文化や思想が結ばれて生まれたゼロ戦は、儚い強さと美しさを秘めた戦闘機と言えます。

A-10 サンダーボルト II

A-10はアメリカ空軍初の近接航空支援機で、「ウォートホッグ」(イボイノシシ)という愛称でも名が知られています。低空・低速での飛行性能に優れていますが、装甲板と巨大な銃器で武装しているのでかなり重いのが特徴です。通常爆弾やレーザー誘導爆弾など、さまざまな爆弾も搭載可能。

A-10の最大の魅力は、何といっても機首に搭載された30mmガトリング砲です。機首に描かれた歯から飛び出しているように見えます。「ヴーー」という特徴的な発射音で、発射速度は毎分3900発。射撃時にはタバコを吸っているかのように煙が出ます。
ここ数年、退役の話が持ち上がっていましたが、アップグレード予算として1億ドル(約110億円)以上が投入されることが決まり、今後の運用が継続されました。

ダグラス DC-3

DC-3が初めて世に登場したのは1935年。それ以降、空の旅は大きく変化しました。というのも、以前とは比べ物にならないレベルで、空の旅の信頼性と快適性が実現できたからです。これまでの旅客機が時速100マイル(約160キロメートル)だったのに対し、DC-3は時速200マイルで飛行できたので、スピードも大幅にアップ。当時、ロサンゼルスからニューヨークまで15時間で行けるのは前代未聞とされていました。

また「グーニーバード」と呼ばれたDC-3は、当時としては大型飛行機の広さで、座席数が21が設置されていました。
スピードの速さと座席数のキャパシティのおかげで、政府の補助が必要なくなり、乗客の輸送だけで利益が出るように。その結果、デルタ、TWA、アメリカンといった航空会社がDC-3を採用するようになったそうです。