災害時に水は必要な理由

人間の体は6割から8割は水で構成されていることは知っている方も多いでしょう。
その水は老廃物の排泄や栄養分を体中に届けたりと重要な役割を持っています。
水分不足に陥るとこういった体の機能が失われることも考えられるのです。

呼吸や発汗などで絶えず水分は失われているうえに、災害時では日常とは離れた環境から緊張状態が続くため、より体調不良になりやすいです。
そのため水分補給は欠かすことができません。

生命を維持するための水の量とは

私たちが生きていくうえでは飲料水とは別に活用水も必要です。
生活用水とはトイレや洗顔だけでなく、洗濯や掃除などに使われる水のことです。
災害時には使わない部分もありますがゼロにはできませんよね。

1日大人1人につき、生活用水が1リットル飲料水が2リットルで計3リットル必要だと言われています。
3人家族の場合で考えてみると、1日必要な量は9リットルということになります。
それを10日分備蓄しておくので、2リットルのペットボトルでは実に450本もの水が必要になる計算になりますね。

災害時での水の確保はどうする

家族全員分の水を備蓄するにはペットボトルが直ぐに用意できるのではないでしょうか。
とはいえ大量の水を管理するのは大変でしょう。
そこで多めに用意しておき日常でも使用しつつ、使った分を補充していくローリングストック法がおすすめです。

最近ではウォーターサーバーを設置している家庭も多いので、電力が無くても使用できるようなものであれば活用できますね。
生活用水は飲めるような水である必要はないので、キャンプ用のタンクやジャグを使用して貯水するのがいいでしょう。

また災害時には給水車で水をもらう事もできます。
こちらは容器が無ければ貰う事ができないため、容器を準備しておく必要があります。
容器が確保できない時は、段ボール箱のゴミ箱を被せて簡易的に貯水タンクを作っても良いでしょう。

脱水にはより注意をはらって

脱水は大変恐ろしく、命の危険もあるのでしっかりと対策しておきましょう。
非日常の環境となる災害時なので、自分の体調の変化に気づきにくいかもしれません。
特に子どもと高齢者は注意が必要です。

子どもは汗や呼吸によって奪われる水分が多く、自覚しにくいうえ小さな子どもでは伝える事が難しい場合もあります。
高齢者の場合は加齢によって体の中に蓄えている水分量が減っているので、脱水になりやすいのです。
またなるべくトイレに行かないようにと水分摂取を控える方もいるので、注意しましょう。

脱水症状が進むと頭痛や発熱があり、さらには意識を失ってしまうなど最悪の事態が想定されます。
こまめな水分補給を心がけましょう。